子どもが体調を崩すと、今すぐ病院へ行くべきか、様子をみていても良いのか悩みますよね。
しんどい子を病院に連れて行くのはとても大変です。
せっかく病院へ行ったのに、なぜかさっきまで激しくしていた咳が止まったり、ずっと泣きわめいて思うように診察ができなかったりしますよね。
そのような時、家での様子を保護者の方から先生にしっかり伝えることで、診察もしっかりすることが可能です。
家での様子を病院の先生に伝えることは、診察をする際にとても重要となります。
そして受診後「伝え忘れた!聞き忘れた!」ができるだけないように、しっかりポイントをおさえましょう。
また、検査してもらえると思ったのにしてもらえなくて心配になったことはありませんか?
その事についても説明しておりますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
小児科に行くタイミング
【こんな時はすぐに受診】
●生後3か月までの赤ちゃんの発熱
⇒体が未熟で、重篤な感染症の場合もあるので、すぐに受診ください。
●呼びかけても反応がにぶい時
⇒熱が高くなるとぼんやりしたり、眠っている時間が長くなりますが、反応や様子が「なんかおかしい」と思う時は意識障害の可能性もあるので、すぐに受診ください。
●けいれんした時
⇒けいれんが5分以上続く時は救急車を呼ぶ。
●ぐったりしていて顔色が悪い時
⇒「ぐったり」とは全然笑顔が出ない、好きなおもちゃに反応を示さない、ずっとゴロゴロしているなどの場合を指します。ぐったりして顔色が悪い時は受診ください。
●母乳やミルク、水分が飲めない時
⇒離乳食や食事は無理に食べなくても大丈夫。母乳やミルク、水分が全く飲めなくて、ぐったりしている時は受診ください。
●おしっこが全くでない時
⇒脱水症状の可能性がありますので、その時は受診ください。
●4~5日以上熱が続いている時
⇒元気そうに過ごしていても、高い熱が4~5日間続くようなら一度受診ください。
●熱以外の症状がひどい時
⇒咳がひどく苦しそうで夜も眠れない時や、嘔吐が止まらないなどの症状がひどい場合は早めに受診ください。
●保護者が「何かへん」と感じる時
⇒「いつもと様子が違う」「何か気になる」などの保護者の方の勘は当たることが多いです。「いつもと違う」は大事な情報なので、受診した際は必ず先生に伝えてください。
【様子をみてから受診】
●いつもの半分くらいは食べられる
●好きな物や水分はとることができる
●まあまあ元気がある
●お家で遊べている
熱があっても上記の場合は、絶対すぐに受診しなければいけないという状況ではありません。
家でゆっくり過ごすことで、しばらくすると元気になる可能性が高いです。しかし、休日や連休前など、今後悪化した時に病院へ行くのが難しい場合は、これから様子が変わることも考えて、早めに受診頂くことをお勧めします。
<ポイント>
子どもの症状は個人差がかなり大きいので、子どもの様子が「いつもと違う」と気づくことが大切です。
「子どものいつも」を1番知っているのは医師ではなく、保護者の方です。
そのためにも、「こどものいつも」をしっかり観察し、診察の際は「いつもとの違い」を医師にしっかり伝えましょう。
診察では「正確に簡潔に」伝える
診察をする際「医師による診察+家での様子を保護者の方にヒアリング」することで『正確な診断・治療』を導きます。
【家での様子で伝える事】
●いつから
●〇〇な症状、程度
●どんなケアをしたか
●何が気になるか
●困っていること
●家族や周囲での流行はあるか
+
●今日連れてきた理由
<ポイント>
家での様子を正確に伝えてもらうことで、正確な診断や治療につながるので、受診された際に医師にしっかり伝える事が出来る様にしておくことが大切です。
熱の経過
熱の経過をまとめておくと、医師に伝えやすいです。
体温、症状、通院状況、薬の使用の有無なども一緒にまとめておくと、分かりやすく伝え忘れを防げます。
正しく伝える為に利用できる物
★動画:変な咳が出る、痙攣(けいれん)をおこした、動き方がいつもと違うなどは「動画」が分かりやすいです。
★実物:誤飲をした時は、飲んでしまった同じ物や同じ種類の物。オムツに変な色や形状の便が出たら持ってきてもOK。
★母子手帳:今までかかった病気や気になることは記録しておくことが大切です。
★写真:変な便や発疹は説明よりも見た方が分かりやすいです。発疹などは時間と共に消えるので撮っておくと良いです。
★薬情報:飲んでいる薬、お薬手帳など、今までの治療の経過は次の診療を考える上で大切な情報となります。
これだけは聞いて帰ろう
●今はどんな状態ですか?
⇒病名、まだこれから症状が変わる可能性があるのか、もう治りかけなのか確認する。
●どんなことに気を付ければ良いか?
⇒家での過ごし方や、食事などで注意する点も確認する。
●どんな治療が必要か?
⇒通院になった場合、今後の治療内容や薬の事など、先生がどう治そうとしているかを確認する。
●どんな時にもう一度連れてきたら良いか?
⇒今後、どんな風に症状や状態が変わる可能性があるか、受診のタイミングはいつかを確認する。
●夜や休日でも急いで病院に来るべき状態は?
⇒病気によって、どうなったら緊急受診のサインなのか知っておくと安心です。
●薬は飲み切るか、途中でやめても良い?
⇒ゆっくり効いてくるタイプや短時間で飲む薬、最後まで飲む薬、症状が治まったらやめていい薬など、薬によって異なるので確認する。
小児科で行う検査
病院に行った際は、何の病気なのかすぐに調べてもらいたいですよね。
しかし、検査してもらえず不安に感じたことはありませんか?
実は、検査できる条件が決められていたり、検査するタイミングが決まっていたりして、検査ができない場合も多々あります。
必ずしも検査が必要というわけではなく、医師は色々な条件から検査の必要の有無を決めています。
検査は子どもにとって苦痛なものであり、なんでもかんでも検査することはしませんので、以下に検査について詳しく説明していきますね。
<迅速抗原検査>
簡単な検査キットですぐに結果が分かるもの。鼻やのどの粘膜、鼻水や便に病気の原因となるウイルスや細菌がいるかどうか調べることができる。
<血液検査>
高熱が長く続いている時に重篤な感染症や病気になっていないか調べる。
<レントゲン検査>
肺炎や誤飲の疑いがある時は行うこともある。
検査する・しないの判断基準
●診察の所見から明らかにその疾患を診断できる
⇒これまでの経過やうちでの様子、診察所見から診断できる場合は検査しないこともある。
●流行の状況から確実に診断できる
⇒同じ地域や学校、園の子どもたちに同じ病気が流行していて、症状から診断可能な場合は検査しないこともある。
●その病気ではないと診察で否定できる
⇒疑わしい病気の症状が見られなくて、診察で否定できるならあえて検査しないこともある。
●結果によって治療の方法が変わらない
⇒調べたとしても、治療薬がなかったり、今の治療と変わらなければ、あえて検査しないこともある。
<ポイント>
検査しないのはなぜか気になった場合は、医師に質問しても良いですね。
また、保育園や学校から検査してほしいと言われている場合は、必ず伝えて下さい。
<注意>
インフルエンザの迅速検査は、発熱から12時間~24時間経たないと有効な検査ができません。
よって、発熱後すぐに病院へ行って調べてもらおうと思ってもできません。
しんどい子供を何回も病院へ連れて行くのは大変なので、受診のタイミングをしっかり考えましょう。
しかし、意識がおかしい、息苦しそう、痙攣したなどのおかしいと思った場合や判断に困ったり、心配な場合はすぐに受診してください。また、インフルエンザの薬は、発症後48時間以内にスタートすることが大事なので、受診が遅くなりすぎないようにも注意しましょう。症状が軽い場合は、薬を飲まなくても治るので、もし元気なら無理やり連れて行く必要はありません。
【まとめ】
今回は『小児科の上手なかかり方』について、お話しさせて頂きました。
体調が悪い子どもを病院へ連れていくのは、とても大変です。
そんな大変な思いをして病院へ連れて行ったのに、良く分からなかった…ということがないように、遠慮せず家の様子をしっかり伝えて、疑問点を聞き、納得して家に帰れるような有意義な受診にしてもらいたいと思います。
加古郡播磨町にある「病児保育室 ひなたぼっこ」では、子どもの急な体調不良や発熱によって、保育園に預ける事ができず仕事も休むこともできずお困りの方が、体調不良のお子さまを安心して預けていただける病児保育施設です。
当施設では、播磨町・稲美町だけでなく、加古川・明石・神戸にお住いの方にも多くご利用頂いております。
是非、お気軽にご利用ください。
【病児保育室 ひなたぼっこ】
●住所:〒675-0151 兵庫県加古郡播磨町野添1655-1 2階
●アクセス:JR土山駅より徒歩3分
●駐車場:完備
●電話番号:078-939-6022
●WEB予約:こちらからご予約下さい