【咳について】
咳の多くは風邪などの「急性呼吸器感染症」が原因です。
ウイルスなどの病原体を気道から取り除こうとする、正常な防御反応であることが多いです。
しかし、異物誤飲やアナフィラキシーショックなど、緊急で治療が必要な場合もあります。
突然の咳の場合は、誤飲やアレルギーの食品を食べた可能性がないかどうか、咳が出始めた時の状況確認をしましょう。
どのような時に受診した方が良いか、知っておくことはとても大切となるため、以下に詳しく説明していきます。
■子どもの咳が長引くのはなぜ?
子どもは、以下のような特徴が原因で、咳がなかなか治まらないことが多いと考えられます。
子どもの観察ポイントも併せてご確認ください。
<特徴・原因>
・鼻水や痰などの分泌物が多い
・気道が狭い
・呼吸筋の収縮力が弱い
よって、効果的に咳で分泌物が出せずに咳が長引くことが多くなります。
<観察ポイント>
□苦しそうかどうか
□呼吸の音がいつもの音と違っていないか(ヒューヒュー、ぜいぜいなど)
□どんな時にいつ咳がひどいか
□どんな呼吸をしているか(服をめくってお腹や胸を見る)
□直前に何か食べたり、おもちゃをくわえたか
□よだれを垂らしたり声がかれていないか
□咳以外の症状はどうか(発熱、嘔吐、機嫌、鼻水など)
■受診の目安
<すぐに受診>
□苦しくて顔色が悪い
□ヒューヒュー、ぜいぜいしている
□肩で呼吸をしている(肩呼吸)
□鼻の穴がぴくぴくしている(鼻翼呼吸)
□鎖骨の上や肋骨の下がくぼんでいる(陥没呼吸)
□咳こんで水分や食事が全くとれない
□咳こんで全く眠れない
<診療時間内>
□咳が多くても、水分や食事がとれている
□横になって眠れている
□咳の症状が長引いている
※機嫌が良く、熱などの他の症状がなければ様子見でOKです。
■おうちケアのポイント
●水分を飲ませる
喉が潤っていると咳が治まりやすく、冷たいものよりも常温が良いです。
また、水分をとることで痰が出やすくなります。背中をトントンたたくと痰が出やすくなります。
すぐに飲めるように枕元に水分も置いておきましょう。
●上体を起こして寝かせる
クッションや枕などで上半身をあげて寝かせる。
気道が広がって呼吸が楽になり、鼻水や痰の飲み込みも楽になります。
縦抱っこで寝かせるのも良いです。
●部屋を加湿する
空気が乾いていると気管支の粘膜が刺激されて咳が出やすくなります。
加湿器を入れたり、濡れたタオルを干すことで湿度50~60%を目安に保ちましょう。
●鼻水を出す
鼻水が喉に流れたりすることで咳が出る場合もります。
鼻をこまめにかんだり、鼻吸い機で鼻を吸ってあげましょう。
【鼻水・鼻づまり】
咳と同様、鼻水も病原体や異物を外に流し出すための防御反応です。
原因は「風邪」「ほこりや寒冷の刺激」「アレルギー」などです。
鼻水だけで他に症状がなく、食事や睡眠がいつも通り取れているなら様子見で大丈夫です。
風邪の鼻水は、薬でピタッと止めることは難しいので、中耳炎や副鼻腔炎のリスクを軽減するためにも、鼻をかんだり、吸引することが大切です。
<観察ポイント>
□呼吸が苦しそうか
□いつから出て居るか
□鼻水の状態はどうか(色、粘り)
□鼻水、鼻づまり以外の症状はどうか(咳、熱、食欲、睡眠、機嫌など)
※赤ちゃんは鼻の通り道が狭く、少しの鼻水でも音が出ます。哺乳出来ていれば、鼻は通っているので問題ありません。
■受診の目安
<すぐに受診>
□苦しそうに呼吸している
<診療時間内に受診>
□鼻水・鼻づまりが何日も治まらない
□鼻水がドロドロしている、黄色や緑色っぽい
□食欲がない(鼻が詰まって母乳やミルクが飲みにくい)
□鼻が詰まって眠れない
■おうちケアのポイント
●湿度を50~60%に保つ
乾燥すると鼻づまりが起きやすくなるので注意が必要です。
●蒸しタオルをあてる
濡れタオルをレンジでチンして、冷ましてから鼻にあてる。入浴するのも効果的です。
●ワセリンなどで鼻の下を保湿
何度も鼻をかんだり、拭いたりしていると鼻の周りの皮膚が荒れるので保湿を行う。
【鼻水を出すポイント】
〈鼻水吸引のコツ〉
①動かないように固定
頭と腕を大人の足の間に挟んで固定。頭と手をしっかり固定できるなら、だっこでもOK。
②鼻の穴にノズルを入れたら出来るだけ垂直に
③ノズルを少しずつ上下に動かす
④動かしながら、吸い込みやすいポイントを探す
⑤あまり吸えない時は無理をしない
〈鼻をかむ練習〉
⚫︎ティッシュを顔の前に起き、口から息を吸って、鼻息でティッシュを揺らす
⚫︎机の上に丸めたティッシュを置き、片方の鼻を指で抑えて鼻息だけでティッシュを飛ばす
※2歳ごろから大人と一緒にゲーム感覚でやってみよう!!
【まとめ】
風邪の症状で多くみられる『咳』や『鼻水』は病原体を取り除こうとする正常な防御反応です。
なので、無理やり止めようとしなくても大丈夫です。
しかし、その『咳』や『鼻水』によって、食べられない、眠れないなど生活にかなり支障が出た場合は受診しましょう。
また、家でできることも沢山あります。
上記にあげたような「おうちケアのポイント」を抑えて、ゆっくり休養できるように工夫してみてください。
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