子どもの「嘔吐・下痢」について

兵庫県加古郡播磨町にある、病児保育室「ひなたぼっこ」です。
今回は子どもの「嘔吐・下痢」についてお話します。

子どもの嘔吐・下痢の原因で一番多いものが、感染性胃腸炎(ノロ、ロタ、アデノなど)です。
症状は、嘔吐・発熱から始まり下痢が一週間ほど続きます。合併症でけいれんを起こすこともあります。
嘔吐や下痢は、ウイルスを身体から出そうとしているので基本無理には止めません。
吐き気が強く、水分が全く取れない時は、吐き気止めを使うこともあります。

嘔吐や下痢が続き水分がとれない場合は、脱水の心配があるので早めに受診をしてください。
経口補水液などが飲めて、脱水の症状がなければ、急がなくても大丈夫です。

【嘔吐時のチェック項目】

①吐いたもの:吐いた内容物
➁回数:何回くらい吐いたか
③量:大量に吐いたか
④時間:最後に吐いたのはいつか・吐いた後に水分はとれたか
⑤タイミング:どんな時に吐いたか(食後?咳をしながら?突然?)

【受診の目安】

□水分が全くとれない
□おしっこが12時間以上出ていない
□ぐったりしている
□水のような下痢が続く
□唇や舌が乾き、涙がでない
□嘔吐物や便に血が混じる
□激しい腹痛や頭痛がある

感染防止対策

嘔吐下痢の処理は、しっかりと消毒することが必要です。
感染性胃腸炎は感染力がとても高く、家族内感染に注意しましょう。
吐物やうんちの中には、大量のウイルスが含まれていて、それが空気中に漂い、吸い込んで感染することもあります。
胃腸炎にはアルコール消毒は効かず、次亜塩酸ナトリウム(ハイターやミルトン)消毒が効果的です。
そして手洗いを徹底しましょう。

【嘔吐時セット】

※嘔吐・下痢処理に用意してあると便利なセット。バケツに全部入れておくと、いざという時に手早く処理できます。

<用意するもの>

●袋をかけたバケツ
●新聞紙
●キッチンペーパー
●ビニール袋
●使い捨て手袋
●マスク
●小さいバケツや洗面器などにビニール袋をかけておく(ここに吐いてもらう)
●次亜塩酸ナトリウム液

<作り方>
①市販の塩素系漂白剤(ハイター、ミルトンなど)を500mlペットボトルにキャップ2杯(10ml)入れる。
➁ペットボトルがいっぱいになるまで水を入れる。
③誤飲しないよう、ペットボトルに消毒液であることを記載する。
※注意※
作ったら最後まで使い切って、残りはシンクやトイレに流して処分する。霧吹きタイプでの消毒はウイルスを広げてしまうのでNG。

【消毒の仕方】

①換気をし、マスクと手袋を装着。
②新聞紙やキッチンペーパーを吐物より広めにかける
③次亜塩酸ナトリウム液を➁の上からかけて吐物を拭き取る。
④拭き取ったものはビニール袋をかけたバケツに入れる。
⑤全部バケツに入れて、ビニール袋の口をしっかり縛る。
⑥処理後は手をしっかり洗う。

≪絨毯などに吐いた場合
次亜塩酸が使えない時はアイロンで熱消毒が有効。
吐物を除去し、あて布をしてアイロンで二分以上を目安に加熱。

≪吐物や便のついたものの処理
次亜塩酸ナトリウム液につけ置きし、ほかの洗濯物と分けて洗濯機で洗う。
色落ちなどが気になる物は熱湯(85℃以上で2分以上)につけて洗濯でもOK。

水分の取り方

【水分の取り方】

●吐いてから30分ほどはあげない
脱水が心配になりますが、すぐに水分を飲んでまた吐いてしまうと余計に脱水がすすんでしまう。
●始めはスプーン一杯程度の水分を5~10分間隔であげる
一気にあげるとまた吐いてしまうので少しずつ間隔をおいてあげる。
●吐かなかったら、一回量を少しずつ増やす。
※水分はできれば経口補水液をあげる。嫌がる場合は、リンゴジュースや薄めたお味噌汁などをでもOK。
※母乳の制限なしで。ミルクはいつもの濃さで少しずつ。

<経口補水液の作り方>
①砂糖40グラム(大さじ4と1/2杯)と食塩3g(小さじ1/2杯)を湯冷まし1リットルによく溶かす。
②かき混ぜて飲みやすい温度にする。
③果実(レモンやグレープフルーツなど)を絞ると飲みやすくなり、カリウム補給にもなる。

※市販の経口補水液を常備しておくと良い。
(代表的な商品)OSー1、アクアライトORSなど

【食事の進め方】

●嘔吐がおさまったら、一回量を少なく、回数を多くあげる。
●味噌汁や野菜スープなど塩分の多い汁物から始めると良い。
●おかゆやうどんなど炭水化物中心の食事でよい。
●タンパク質や脂質は消化に時間がかかるので最初はさける。
●脂っこいもの、冷たいもの、糖質の高いものは避ける。

病児保育室ひなたぼっこについて

兵庫県加古郡播磨町にある病児保育室「ひなたぼっこ」では、子どもの急な体調不良や発熱で保育園を休まなければいけないが、子どもを自宅で看病できる人がいない方、仕事を急に休むこともできない方、看病を頼める方がいないなどの方にご利用頂ける病児保育室となります。

【ひなたぼっこの特徴】

①看護師と保育士が常駐している

「看護師」と「保育士」が常に保育室におり、お子さまの体調をしっかり管理しています。
適宜体温測定、飲水飲食時間、排尿排泄状態、呼吸状態などお子さまの全身状態を細かくチェックし、異常を見逃しません。
お迎え時には、一日の様子をしっかりお伝えし保護者様が安心できるよう努めております。

②目の前に小児科がある

目の前に「おひさまこどものクリニック」があり、医師がいるため何かあった際にもすぐに対応ができます。
病児保育ひなたぼっこに行く前に、必ず医師の診察があり看護師に申し送りがありますので、お子さまの状態をしっかり把握できます。
また、異変がなくても一日一回は必ず医師の回診がありますので安心してお預けください。

③隔離室がある

三つの隔離部屋があり、医師の指示があれば利用できます。
他のお子さんに病気をうつしたり、もらったりすることを防ぐことができますし、それぞれエアコン・空気清浄機・洗面所・おもちゃ類があり、個室内でゆっくり過ごすことができます。
また、兄弟で同じ症状の場合は、同じ部屋で過ごすこともできます。

【まとめ】

今回は子どもの「嘔吐・下痢」について説明しました。
症状が軽く、水分がとれている場合は家で様子をみていただいても大丈夫ですが、症状がひどくぐったりしていたり、おしっこや涙が出ないなどの脱水症状がみられる場合は受診しましょう。
感染性胃腸炎は、感染力が高いので、家族感染にも注意してください。
次亜塩酸ナトリウム液で消毒し、しっかり手洗いをしましょう。
症状がおさまったら、登園登校しても構いませんが、一か月ほどは便にウイルスが排出されるので注意しましょう。

兵庫県加古郡播磨町にある病児保育室「ひなたぼっこ」では、感染性胃腸炎のお子さんもお預かりすることができます。
隔離室があり、他のお子さんとうつしあう事もありません。
「ひなたぼっこ」には看護師も在中しており、クリニックも向かいにありますので、安心してお預けください。

【病児保育室 ひなたぼっこ】

●住所:〒675-0151 兵庫県加古郡播磨町野添1655-1 2階
●アクセス:JR土山駅より徒歩3分
●駐車場:完備
●電話番号:078-939-6022
●WEB予約:こちらからご予約下さい