生後五か月を過ぎると、赤ちゃんはなんでも口に入れるようになります。
そこで注意しないといけないのが誤飲です。
誤飲とは、本来飲み込まないものを、間違えて飲んでしまうことを指します。
「さっきまであったものが見当たらない」場合は、誤飲を疑うことも大切です。
誤飲は、飲み込んだものを特定することが重要であり、口以外に鼻や耳に入れている場合もあります。
たばこ、薬、洗剤など、成分が体内で吸収されてしまうものは、中毒症状が出る場合もありますのでお子さまの手に届かないところに置くようにしましょう。
誤嚥とは、食べ物が空気の通り道(気道)に入ってしまうことを指します。
何かを飲み込んだ後、突然咳が始まったり、声のかすれや喘鳴(ぜいぜい、ヒューヒューなどの呼吸音)がでます。また、呼吸が苦しくなる場合があります。
3歳以下では、奥歯が生え揃っていない為上手く噛み砕けず、誤嚥することがあります。
『誤飲・誤嚥』は、命に関わることなので絶対に起こさないように注意しましょう。
【受診の目安】

<すぐに救急車を呼ぶ時の症状>
●突然のせき込み
●声がかすれている
●呼吸が苦しそう
●窒息しており顔色が悪い
●痙攣している
●ぐったりして意識がはっきりしない
●ゼーゼー、ヒューヒューした呼吸
●灯油、ベンジン、除光液、農薬、殺虫剤、ネズミ駆除剤を飲んだ場合
※無理に吐かせず、何も飲ませないこと!
<すぐに受診する時の症状>
□胃腸症状がある(嘔吐、下痢、腹痛など)
□以下のものを飲んだ場合
(ボタン電池、ヘアピンや針など鋭利な物、磁石、洗剤、芳香剤、防虫剤、漂白剤、たばこ、薬、コインやおもちゃなど)
※ただし、<すぐに救急車を呼ぶ時の症状>の症状がある場合は119番通報をお願いします!
<家で様子をみる時の症状>
●少量のインク、クレヨン、絵の具、ねんど、化粧品などを飲んだ場合
※心配な場合は電話で相談の上、受診をお勧めしております。
【こんな物を飲んだ時はすぐに受診を】

<ボタン電池>
・総合病院をすぐに受診する
・同じものを持参(電池の種類、新品か使用済か)
※注意:補聴器、体温計、車のキー、ペンライト、ゲーム、キッチンタイマーなど、特にリチウム電池は胃の中に入ると15分後から粘膜に炎症が起き始めるので、すぐに取り出す必要があります。
<鋭利な物>
・裁縫の針や魚の骨など。
鋭利な異物の誤飲は合併症のリスクが高いく、腸管に穴を開けたり引っかかったり、内臓を損傷したりする可能性があります。
<磁石>
・おもちゃの磁石、磁石を使った家庭用健康商品
磁石は2個以上飲み込むと、磁石に食道・胃・腸の粘膜が挟まれて閉塞したり、穴を開けたりするため取り出す必要があります。
<家庭用化学製品>
・トイレ用スタンプ洗剤、パック型液体洗剤
トイレ用洗剤(トイレ用スタンプ洗剤など)、漂白剤、防虫剤、灯油、マニュキュアおよび除光液などは特に危険です。
<たばこ>
病院では商品名、誤飲した量と内容(新品・吸い殻・灰皿の水)をお伝えください。
また、たばこは誤飲する異物としては最も多いので、ジュースの缶などに吸い殻を入れたり、お子さまの手に届く場所に置かないようご注意ください。加熱式たばこのニコチンカートリッジは、ニコチンが濃縮されておりとても危険ですので、こちらもお子さまの手に届く場所に置かないようにしましょう。
<薬>
・医薬品
誤飲する異物として、たばこに次いで多いのは医療品です。誤飲した薬を確認するため、お薬手帳もあればご持参ください。
★灯油、除光液を飲んだ場合は、何も飲ませず吐かせず救急車を呼びましょう!!
【受診時に伝える事】

●いつ
●何を(同じものがあれば持参)
●どれくらい
●発見した時の様子
●嘔吐や腹痛などの有無
●行った対応(行った応急処置など)
※窒息している時以外は、吐物が詰まる可能性があるため、基本的に吐かせずご受診ください。
【困ったらここに連絡を】
- 大阪中毒110番(24時間対応)
TEL:072-727-2499 - つくば中毒110番(24時間対応)
TEL:029‐852‐9999 - #8000(夜間休日)
- タバコ誤飲事故専用電話(365日24時間・自動音声)
【窒息に気をつける食べ物】
<プチトマト・巨峰・さくらんぼ>
表面がツルツルしていて丸いものを食べさせる時は、3歳までは4等分にカットする。
<グミ・イカ・おもち>
まだ奥歯が生え揃っていない年齢だと、嚙み切れずに丸飲みして窒息につながるのでご注意ください。
<ナッツ・節分の豆・枝豆>
ナッツ類、豆類は窒息だけでなく誤飲にも気を付けましょう。上の子がいる家は、見てない時に食べないようにご注意ください。
<海苔・パンなど>
海苔は口の中で張り付いたり噛みきるのが難しく、パンは丸飲みしたり口の中に詰め込みすぎないよう、小さく切って水分を取りながら食べさせましょう。
【事故を防ぐためのポイント】
□誤飲するサイズ(39㎜以下)には注意する
□小さな生活用品は手の届かない高さに置く
□小さなおもちゃは4歳以降からにする
□ピーナツなどの豆類は4歳以降からにする
□大きな食品は小さく刻んで与える
□異物を口に入れているのを発見した時は大声で注意しない
※発見者が大声を出して慌てたり、叱ったりすると子どもがびっくりしたり、泣き出して飲み込んでしまうことがあるので、慌てず優しく口から出してあげる。
【まとめ】
今回は『子どもの「誤飲・誤嚥」について』について、お話しさせて頂きました。
子どもは、何でも口にしてしまう事で「誤飲」「誤嚥」を起こすことが多々あります。
万が一「誤飲」「誤嚥」してしまった場合は、焦らず適切な対応を行うことが重要ですので、今回の記事を是非ご参考頂ければ幸いです。
加古郡播磨町にある「病児保育室 ひなたぼっこ」では、子どもの急な体調不良や発熱によって、保育園に預ける事ができず仕事も休むこともできずお困りの方が、体調不良のお子さまを安心して預けていただける病児保育施設です。
当施設では、播磨町・稲美町だけでなく、加古川・明石・神戸にお住いの方にも多くご利用頂いております。
是非、お気軽にご利用ください。
【病児保育室 ひなたぼっこ】
●住所:〒675-0151 兵庫県加古郡播磨町野添1655-1 2階
●アクセス:JR土山駅より徒歩3分
●駐車場:完備
●電話番号:078-939-6022
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